亮介♂:
真美♀:


これは、ノンフィクションを一部フィクションに変更して書いております



亮介「それで、なんでこうなった?」

真美「・・・言われたとおりやったもん」

亮介「で、なんでこうなるんだ?」

真美「・・・知らないよ」

亮介「はぁ・・・いいか?お前はいつもそうだ。言われたとおりやった?
   いや、できてないよ。できてないからこうなるんだ。
   俺がやって成功してる方法で教えてるんだからな?
   それが失敗してるってことは、言われたとおりにできてないってことだ。
   わかったか?」

真美「う・・・私のせいじゃないもん!」

亮介「黙れ」

真美「うぐ・・・」

亮介「はぁ・・・で、今回の反省点を自分であげて、どこだ?」

真美「ない!」

亮介「一度死ぬか?」

真美「ごめんなさい」

亮介「・・・とりあえず、俺が一度やってみせるから、よく見とけよ?」

真美「はい・・・」


亮介「で、ここで砂糖をいれる。わかったか?」

真美「うん」

亮介「そしたら、もうちょい泡立てて・・・こんなもん。
   ボールひっくり返してもメレンゲが落ちなくなるから」

真美「ひっくり返して落ちないわけないじゃん」

亮介「俺ができてるだろ。現実をみろ」

真美「・・・はい」

亮介「はぁ・・・で、そしたらこっちの生地の方に半分入れて泡を潰さないように混ぜる。
   メレンゲが見えなくなったら粉を入れて混ぜる。この時混ぜすぎない。
   状態よく見とけよ?」

真美「・・・うん!大丈夫!」

亮介「その自信はどこから出てくる・・・
   で、ここで残りのメレンゲを入れて混ぜる。これだけだ。簡単だろ?」

真美「うん!」

亮介「うんじゃねぇよ。皮肉に気づけ」

真美「うん?」

亮介「・・・お前はな?この簡単なので失敗してるの。わかる?」

真美「うぐ・・・今度は・・・できるもん・・・」

亮介「・・・じゃぁこれを160℃で50分焼く。その間にやるぞ」

真美「まかせて!」

亮介「・・・はぁ・・・」

真美「なんでため息!?」


亮介「ねぇ・・・俺の話聞いてた?」

真美「え・・・」

亮介「むしろさ、俺のやってるの見てた?」

真美「見てたよ!」

亮介「で、なんでそこで失敗するの?」

真美「し、しっぱいじゃないもん!ちょっと順番間違えただけだもん!」

亮介「それを失敗っていうんだろ?」

真美「・・・」

亮介「はぁ・・・まだリカバーできるから・・・うん。多分。
   とりあえずそれ一旦置いとこう・・・」

真美「なんでそんな元気ないの?大丈夫?」

亮介「・・・殴っていいか?」

真美「え!?なんで!?」

亮介「・・・もういいや、やれ」

真美「はい・・・」


真美「できた!」

亮介「俺のがな」

真美「うぐ・・・」

亮介「なんで?ねぇ、なんで?俺これ焼くまで20分かかってないよ?
   それなのにまだできてないってどういうこと?」

真美「ごめんなさい・・・」

亮介「とりあえず、続きやれ」

真美「えーっと・・・次は・・・」

亮介「メレンゲ」

真美「あ、はい・・・」


真美「あ・・・」

亮介「あW?」

真美「ひっ・・・えっと・・・グラニュー糖・・・撒き散らしちゃった・・・」

亮介「・・・全部かき集めるか、もう一度測り直せ」

真美「・・・大丈夫だよ少しくらい」

亮介「お前はそれが駄目なんだ。とりあえずレシピ通りにやれ。グラム単位で確実にやれ。
   俺の言ったことを確実にこなせ。余計なことはするな」

真美「だいじょうぶ!ちゃんと出来っから任せな!」

亮介「できないから言ってるんだ。理解しろ」

真美「うぐ・・・」

亮介「・・・まだ入れてないんだろ?測り直せ」

真美「はい・・・あっ」

亮介「・・・今度はどうした・・・」

真美「・・・全部落とした・・・」

亮介「・・・はぁ・・・」

真美「・・・ごめんなさい・・・すぐ測りなおす・・・」

亮介「まったく・・・もったいないことすんなよな・・・」

真美「あ・・・グラニュー糖ないや・・・こっちの砂糖でいいか」

亮介「おい」

真美「ん?」

亮介「何度言わせる?レシピ通りにやれと」

真美「え、グラニュー糖とこれって違うの?」

亮介「・・・同じだったらわざわざそう書くか?」

真美「・・・外国産と日本産のちがい?」

亮介「・・・キレていいか?」

真美「え・・・違うの?」

亮介「・・・はぁ・・・」

真美「そっかぁ・・・違うのかぁ・・・」

亮介「・・・もういいや。確かに三温糖でもできるけど、お前はレシピ通りにやれ。
   買ってこい」

真美「う・・・はい」

亮介「・・・はぁ・・・」


真美「買ってきたよ!」

亮介「・・・ねぇ、真美」

真美「なに?」

亮介「なんでスティックシュガー?」

真美「だめだった?」

亮介「・・・いや、もういい」

真美「あきらめられたっ!?」

亮介「今更だろ、じゃ、作業再開な」


亮介「ああ・・・俺はもう投げ出したい・・・」

真美「諦めたらそこでしあいしゅうry」
亮介「だまれ」
真美「はい・・・」

亮介「うん・・・もうそんなもんでいいよ・・・これ以上やったらメレンゲが駄目になるよ・・・」

真美「はい・・・」

亮介「じゃぁ型入れて焼いて・・・なぁ、オーブン予熱してるか?」

真美「・・・てへっ」

亮介「・・・このやろう・・・」

真美「ごめんなさい・・・」


真美「はい!生地いれたよ!」

亮介「オーブンももうちょいだよな・・・って・・・おい・・・まて・・・」

真美「ん?」

亮介「その型・・・」

真美「え?」

亮介「・・・18cmの型じゃねぇのか・・・?」

真美「え・・・うん。そうだよ?」

亮介「・・・このレシピ、15cmのだぞ?」

真美「うん、そうだね」

亮介「・・・もういやだあああああああああああ!」



Fin


はい、特にいう事はありません。